1991年 中央大学法学部卒業
以後、日本語教師、専門学校留学生担当を経て、2004年5月3日 小松原行政書士事務所開業。
現在は、外国人在留資格(ビザ)申請、永住・帰化申請を専門分野に活動中。
インタビュー内容
Q.
|
行政書士を目指されたきっかけを教えてください。 |
小松原.
|
前職は日本語学校の講師でした。そのときに、生徒達からビザの更新や変更について相談されて、自分でビザのことについて調べたりしていました。その際に、ビザの申請や変更を業務として行える行政書士という資格を知りました。 また、自分としては、ビザのことについて調べたり、申請書類を作るのが楽しかったというのもあります。そこで、行政書士を目指すことにしました。 |
Q.
|
先生は法学部のご出身ですが、法律の勉強は大学生のときからなされていたんですか。 |
小松原.
|
いや、そうではないです。 学部は法学部なのですが、大学時代は政治学を中心に勉強していたので、法律についてはほとんど勉強したことはありませんでした。ですから、行政書士試験の勉強をするときに、初めて法律に触れたといった感じです。 |
Q.
|
行政書士試験の勉強をされている方の中には、行政書士試験の勉強をする際に初めて法律に触れる方が多いですよね。そこで、先生にお聞きしたいのですが、そのときはどのようなことに注意して勉強をされたんですか。 |
小松原.
|
私が勉強する際に意識していたのは、条文を読む際に、その条文に書いてあることを具体的にイメージすることです。 自分が当事者になったつもりで、読んだ条文がどういう場面で使われるのか具体的にイメージすることを心がけていました。 また、私は飽きっぽい性格なので、一つの問題集を繰り返し解くということはしていませんでした。それよりも、過去問集も含めて予想問題集など様々な問題をたくさん解きました。その時にわからなかった知識を自分が使っていたテキストにドンドン書き込んでいきました。そうすることによって、メモがたくさん書き込んであるところは重要部分、そうでない個所は重要ではない部分とわかりますので、次にテキストを読むときはメリハリの利いた勉強をすることが可能になりました。 ただ、勉強の方法に関しては、人によって向き不向きがあると思うので、私が採った方法がすべての方に合うというわけではないとは思います。 |
Q.
|
なるほど。今のお話は受験生にとって参考になると思います。先生は合格されてすぐに開業されたんですか。 |
小松原.
|
そうですね。1月に合格発表があって、その年の5月に開業をしました。 |
Q.
|
開業する際に、何か準備したことや気を付けたことはありますか。 |
小松原.
|
私には行政書士の知り合いがいなかったので、新人行政書士のメーリングリストに二つ入りました。そして、そこで知り合った方達と飲み会などを催して、たくさん話をしました。そこには、すでに行政書士として登録している方、これから登録しようと考えている方など自分と同じような立場の方がたくさんいらっしゃいました。その方たちと話ができたというのは、自分にとって貴重な経験になりましたね。 また、開業の準備としては、開業に間に合うように期限を決めてホームページを作りました。ホームページの作成は大変な作業なのですが、更新は後からできるので、開業の際には、不完全なものでもとりあえず公開しておくことが大切だと思います。 |
Q.
|
開業をなされて、すぐに仕事の依頼があったのですか。 |
小松原.
|
開業して1年ちょっとは、日本語教師としても働いていました。 最初の頃は、日本語学校の卒業生からビザの更新や変更の申請について仕事の依頼がありました。その卒業生が友達や知り合いに私のことを教えてくれて、口コミで私の存在が広がっていったのだと思います。それによって、安定して仕事が入ってくるようになりました。 |
Q.
|
そうしますと、現在主として行っている業務は、ビザの申請ということですね。 |
小松原.
|
メインの業務としてはそうですね。 あとは、ビザの申請と関わるのですが、会社の設立も業務として行っています。たとえば、会社を設立して外国人の方を雇用したいと考えている経営者の方や外国人の方が会社を設立する場合には、会社の設立とビザの申請をセットで行うことになります。その際には、会社の設立とビザの申請の両方のお手伝いをさせてもらっています。 |
Q.
|
行政書士としての仕事のやりがいや大変なことなどあれば教えてください。 |
小松原.
|
やりがいというと、ビザの許可が取れたときにお客様から感謝してもらえることですね。 仕事をやっていて励みになります。 他方で、ビザの許可が取れるかどうかは、依頼された方の人生に大きくかかわってきます。そのことを思うと、ビザの申請が不許可となったときに、お客様にそのことを伝えるときはつらいですよね。 |
Q.
|
2017年の日経ビジネスについてどう思いますか? |
小松原.
|
2017年のはオンラインビジネスがブームになると思います。オンラインビジネスといえば、もちろん楽天サイト、アマゾン、イーベイなどのオンラインショッピングサイトです。そして最も注目しておきたいビジネスはオンラインカジノです。現在日本ではオンラインでギャンブルすることはまだグレーイゾーンのビジネスですが、2017年では国内でカジノ運営が開始されるかもしれません。つまりオンラインカジノサイト産業が急成長されるとも言えます。2007年にアジアでカジノの導入ブームが起こりました。その時日本がすぐにカジノを開始すれば成功する可能性も高かったと思います。カジノを開始すれば、日本のテクノロジーと日本人の接客力を加えば、日本カジノの魅力も世界に広がるのではないでしょうか。 |
Q.
|
最後に、受験生にメッセージをお願いします。 |
小松原.
|
少し厳しい言い方になるかもしれませんが、資格を取ったら何とかなるという過度な期待はしない方がよいと思います。 やはり、自分はこの業務をやろう、これを売りにしようということを決めてから開業をすべきです。私の周りを見ても、特定の業務に特化している行政書士の方が成功している割合が高いですよ。 |